梅雨生まれ、梅雨嫌い。
6月も中旬になり、梅雨入りも発表された。
どんよりとした天気が続くが、晴れたときはとても暑い。
もうすでに根をあげそうである。
そんな私は、6月16日生まれ。もうすぐ21歳になる。
梅雨真っ只中に生まれたのである(私が生まれた日に雨が降っていたかどうかまでは知らないけれど)。
私は梅雨が嫌いである。
梅雨が嫌いというのはそうそう珍しいものではないけれど、なんだか自分が生まれた季節が嫌いというのは自分を否定している気がしてならない。
中学生ころまでは、梅雨は嫌いではなかったし、それどこか好きであった。
雨が降れば、小学校の頃は嫌いな体育がなくなったり、中学校の頃はグラウンドではなく体育館になったり。
雨が降っていると、天気も私の感傷的な気分に寄り添っていてくれる気がして。
そして、何より雨の音が好きであった。心が落ち着く気がして、どんな作業もはかどっていた。
そのころに咲く紫陽花も綺麗で、色の変化を楽しむのも好きであった。
しかし、高校生のころからであろうか。
身だしなみを特に気にしだしたからであろう、雨が嫌いになってきたのはこのころである。
私は酷い癖毛で、前髪が特に酷い。
綺麗にストレートアイロンをしていても、雨が降っていると湿気で一瞬で意味がなくなる。
それが本当に嫌であった。
そして高3の頃になると、頭痛持ちになった。
それまでは頭痛なんてこれっぽっちもなかったのに、雨が降る前後は頭痛が酷くなった。
そして今に至る。
大学生になってから体育は自由選択なので取らなくてもいいし、雨が降ってもそもそもないのでなくなることもない。
雨が降っていると、髪も心もひねくれていって。
雨の音よりも、頭が痛くて。
純粋に花を窘めなくなっていって。
年をとるたび、心がどんどん乏しくなっていくのが分かる。
成人してからは誕生日を嬉しく思えなくなる、とよく聞く。
梅雨の季節も、自分の誕生日も、嫌いになっていく。
どうか、乏しい心に満たしていく雨を。